アイサンテクノロジーは、高精度GPS移動計測装置(MMS)により取得する高精度三次元データと共に、自動運転を支援するための高精度三次元地図データベース開発を行っている。高精度三次元地図データベースは、カーブや信号、標識など道路の要素情報をテキスト化したもの。自動車メーカーをはじめ、自動運転走行にかかる研究機関より受託し、研究に利用されている。
自動運転向け高精度地図
産業革新機構や三菱電機、ゼンリン、アイサンテクノロジーなど7社は、2017年6月13日、高精度3次元地図データの研究・開発・実証を行うダイナミックマップ基盤(DMP)に総額37億円を出資すると発表。2018年度までに国内の高速道路・自動車専用道全線の高精度3次元地図基盤データの整備に着手する。将来的には国内一般道や海外の道路も事業対象とすることも検討している。
DMPは自動走行・安全運転支援システムの実現に必要な高精度3次元地図の実用化に向けたデータ仕様やデータ構築手法の標準化、メンテナンス手法などの実証・決定、公的機関との調整、国際連携の推進を図っている。また、防災・減災や社会インフラ維持管理などへの展開も目指す。
項目 | 内容 |
高速道路で3D地図基盤データを整備 | 2018年度 |
政府の科学技術イノベーション総合戦略
政府の「化学技術イノベーション総合戦略案」。年間約4.5兆円の科学技術関連予算を重点分野に優先的に振り向ける。2015年6月に閣議決定し、2016年予算から実行する。
自動運転車では、全地域測位システム(GPS)で交通規制や車両・歩行者の混雑、道路周辺の建物など詳しい情報を盛り込んだ地図を作成。危険時に自動運転から手動運転に切り替える仕組みの開発を進める。
分野 | 内容 |
自動運転車 | GPSで詳しい情報を盛り込んだ地図を作製 |
危険時に自動運転から手動運転に切り替える仕組み | |
農業 | 重量物の運搬を補助する装着型機械 |
医療・介護 | 個人個人に最適な健康管理ができる体制 |
一人暮らしの高齢者を見守れる体制 | |
訪日外国人 | 10言語に対応した多言語翻訳システム |
素材 | 長距離走れる電気自動車向け蓄電池素材 |
自動運転技術への取組
アイサンテクノロジーは名古屋大学と自動運転技術の公道実証実験ワーキンググループ「アーバンドライブWG」を設立。内閣府より受託した「自動走行システムの実現に向けた諸課題とその解決の方向性に関する調査・検証における衛生測位活用に向けた基礎評価に関する調査」の業務を推進している。
アイサンテクノロジーの業績推移
売上高 | 経常利益 | 純利益 | 純資産 | 総資産 | 自己資本比率 | |
2017年(予) | 38億円 | 3.7億円 | 2.2億円 | - | - | - |
2016年 | 32億円 | 3.1億円 | 2.7億円 | 42億円 | 56億円 | 74.8% |
2015年 | 27億円 | 3.1億円 | 2.1億円 | 17億円 | 33億円 | 50.9% |
2014年 | 28億円 | 2.7億円 | 2.2億円 | 15億円 | 29億円 | 51.5% |
2013年 | 22億円 | 1.7億円 | 1.5億円 | 13億円 | 27億円 | 48.6% |
2012年 | 18億円 | 0.5億円 | 0.3億円 | 12億円 | 24億円 | 48.1% |