JFEホールディングスは、2015年~2017年の3年間に国内で6500億円、海外で2000億円の設備投資を行う。国内では長期稼動する製鉄設備を最新設備へ入れ替え競争力を強化。海外ではアジアを中心に収益力を拡大する。
経営計画 2015~2017年
項目 | 内容 | |
セグメント | 鉄鋼事業 | ROS10% |
エンジニアリング | 経常利益300億円 | |
商社 | 経常利益300億円 | |
設備投資 | 国内6500億円 | |
海外2000億円 | ||
ROE | 10%超え | |
配当 | 25%→25~30% |
JFEスチール(鉄鋼事業)
国内設備投資に3年間で6500億円投資する。長期稼動する製鉄設備を最新設備へ入れ替え、競争力を高める。溶銑予備処理設備、コークス炉更新など投資効果、操業改善効果により、3年間で1100億円規模のコスト削減を図る。
【重点分野の開発】
項目 | 内容 |
自動車 | 超ハイテン開発と海外拠点での製造技術開発 |
エネルギー | 革新的TMPC技術を活用した高機能厚鋼板 |
磁器特性に優れた高機能電磁鋼板 | |
インフラ・建材 | 外観・機能に優れた建材新商品 |
耐震性・施工性に優れた鉄鋼建材 |
【海外事業の推進】
アジアを中心に収益拡大。技術優位性に基づき、自動車、エネルギーを初めとする重点分野で事業展開を図る。
JFEエンジニアリング 海外売上高を10倍に引き上げ
JFEエンジニアリングは、海外売上高を2014年度の100億円から2017年度に1000億円に拡大。売上高に占める海外比率を20%に引き上げる計画。受注拡大に向けて、2017年度までに海外拠点の人員を50%増の1900人にする。東南アジアや欧州で天然ガス関連施設やごみ処理・発電プラントの案件を掘り起こす考え。
増員する1900人のうち1800人は現地で外国人を採用。設計と営業の現地化を進める。フィリピンでは60%増の600人体制とする。ごみ焼却炉や上下水システムの設計・営業を強化する。ミャンマーでは80%増の480人とする。棟梁部材を生産する合弁会社の人員を増強。2016年3月から生産能力を年2万トンに倍増する。インドでは100人拡充。ごみ処理施設の設計能力を強化する。インドネシアでは50%増の150人とする。天然ガス関連施設の設計会社の人員を増やす。
項目 | 2017年 |
海外売上高 | 2014年100億円→2017年1000億円 |
海外売上高比率 | 20% |
海外拠点人員 | 50%増の1900人 |
目的 | アジアを中心に天然ガス関連施設やごみ処理・発電プラント需要を掘り起こし |
有利子負債を削減
有利子負債を2014年の1兆5000億円から2017年に1兆3500億円に削減する計画。製鉄所のコスト削減などを通じて収益力を高め、返済原資を確保する。
2014年 | 2017年 | |
有利子負債 | 1.5兆円 | 1.35兆円 |