エナリスは、2014年12月12日、2014年12月期純利益予想を12億円から21億円の赤字に下方修正した。

エナリスは2013年12月期に計上したテクノ・ラボとの取引を含め、会計上疑義の生じる可能性がある取引について、第三者調査委員会を設置。テクノ・ラボとの取引以外でも調査を行い、2014年度第2四半期に計上した太陽光発電設備部材の売却と太陽光発電所の売却2件において、売上高13億円、売上原価10億円の取り消しを実施。これにより、営業利益と経常利益が3億円減少、純利益が2億円減少した。

また、2014年3月に完全子会社化した日本エネルギー建設ののれん残高19億円を全額減損損失処理した。日本エネルギー建設は低圧分野の太陽光発電システム事業を展開。エナリスの高圧分野の太陽光発電設備の建設・販売事業とのシナジー効果を見込んでいたが、経済産業省による「低圧分割対策」のための認定要件追加や日本エネルギー建設の主力営業エリアである九州電力による再生可能エネルギー発電設備に対する接続申込みの回答保留など、経営環境が悪化した。


エナリス 14年度下方修正

  売上高 経常利益 純利益
訂正後 349億円 0億円 ▲21億円
訂正前 434億円 22億円 12億円