エナリスは、2014年5月12日、公募増資と第三者割当増資で最大64億円を調達すると発表。2014年5月28日、発行価格が1株あたり1273円に決定し、約55億円調達する。調達する資金は、電源開発にあたって運転資金や設備投資資金を確保することや自己資本を拡充することで、将来の事業展開や成長機会に機動的に対応できるよう財務基盤を確立する。 エナリスは今後の計画として、保有する需給管理ノウハウを活かして電力代理購入サービスの取引拡大を図る。また、太陽光発電やバイオマス発電、バイオディーゼル発電などの電源開発に取り組み、全国での新電力新規参入を支援するとしている。
増資概要
発行価格 | 1273円 |
1単元株式数 | 100株 |
引受人 | SMBC日興證券 |
公募・売出 | 400万株 |
オーバーアロットメント | 60万株 |
第三者割当 | 60万株(SMBC日興證券) |
払込期日 | 2014年6月4日~2014年6月9日 |
【資金使途】
調達する資金は、販売用発電所の建設に伴う運転資金に42億円、新規のバイオディーゼル発電所建設に残額を充当する計画。太陽光発電所を開発・建設して発電事業を行いたい事業者向けに販売するための資金。開発・建設には用地の取得や建設費用の先行負担が発生するため、複数の案件を継続的に推進するためのつなぎ資金として充当する。
投資額 | 内容 | 期間 |
42億円 | 販売用発電所の建設に伴う運転資金 | 2014年 |
残額 | 新規バイオディーゼル発電所建設 |
経営戦略
太陽光発電や燃料電池などの普及によって、大規模発電所から一般家庭への一方通行の供給形態から、各一般家庭で発電・蓄電・放電・買電・買電をマネジメントする必要が発生し、エネルギーの川下間の融通が求められる分散型エネルギー社会に変化するとしている。電球や全ての機器一個単位までIPが割当られ、需要側の自動応答のマネジメント技術を構築することで、社会全体で効率よくエネルギーを利用するサービスを提供する方針。
業績
売上高 | 経常利益 | 純利益 | 純資産 | 総資産 | 自己資本比率 | |
2014年(予) | 434億円 | 22億円 | 12億円 | - | - | - |
2013年 | 101億円 | 6億円 | 4億円 | 26億円 | 60億円 | 42.3% |
2012年 | 51億円 | 5億円 | 4億円 | 7億円 | 20億円 | 37.7% |
2011年 | 14億円 | 3億円 | 2億円 | 3億円 | 9億円 | 36.5% |