国際石油開発帝石は、2018年2月26日、アラブ首長国連邦アブダビ首長国沖合に位置する下部ザクム油田において、10%の権益比率で2018年3月9日から2058年3月8日までの40年間の利権を取得すると発表した。また、サター油田及びウムアダルク油田において、ウムアダルク油田の権益28%を追加取得し、いずれも40%の権益比率で、2018年3月8日から2043年3月8日まで45年間延長すると発表した。国際石油開発帝石は、アブダビ側に約900億円を支払う。

下部ザクム油田は、日量約45万バレルの原油生産量を目標とするアブダビ沖合のADMA鉱区で最大の油田となっている。持分は12%から10%に低下するが、中国やインドなどとの争奪戦の末、2桁を死守した。ウムアダルク油田とサター油田は、両油田で日量4.5万バレルへの生産能力の増強に向けて、開発・生産作業を進める。アブダビでの権益持分は、日量25万バレルから2020年代半ばに28万バレルに拡大する見通し。

日本は、UAEからの原油輸入が全体の4分の1を占める。国際石油開発帝石などのアブダビ権益は、日本の自主開発油田の4割を占める。