SCREENホールディングスの銘柄診断

SCREENホールディングスは、新規事業の1つとして、主に抗がん剤向けの薬剤スクリーニング装置である3Dスキャナーを中心に展開。iPS細胞の応用に期待が集まっている創薬研究や再生医療分野における装置ビジネスを次期テーマにあげている。

2016年2月からはiPS細胞などの細胞増殖や形態変化を高精度に観察できる画像解析装置の販売を開始。2016年2月4日には、iPS細胞由来の心筋細胞や神経細胞を使った医薬品候補材料の安全試験などを行う細胞外電位測定システムを手掛けるアルファメッドサイエンティフィックの株式を取得。2015年3月9日には、iPS細胞技術の事業化支援や測定用機器の共同開発など、iPS細胞事業の玄関口として設立されたiPSポータルに出資している。


iPS細胞などを高精度に観察できる画像解析装置

iPS細胞などの細胞増殖や形態変化を高精度に観察できる画像解析装置を開発。2016年2月から発売を開始する。販売価格は1700万円。

画像解析装置は、高解像度のカメラと画像システムを備える。検査試薬を使うことなく、高速に計測・分析。細胞一粒まで鮮明に捉える撮像性能。非染色接着細胞の観察にも対応。機械学習を活用した画像判定は、熟練研究者と同レベルの判定を可能にするという。


細胞外電子測定システム

細胞の電気信号の変化を測定することで、iPS細胞からつくった心筋細胞や神経細胞などに医薬品候補を投与した際の安全性を調べる。


iPSポータルに出資

iPSポータルとは、iPS細胞の特許管理会社iPSアカデミアジャパンからiPS由来の文化細胞や試薬の販売・培養などの技術支援サービス事業を譲り受け。iPS細胞技術の事業化支援や測定用機器の共同開発など、iPS細胞関連事業における玄関口として、2014年7月に設立された。

iPSポータルは、2015年3月9日、14.2億円の第三者割当増資を実施し、SCREENホールディングスはその一部を引き受けた。


SCREENホールディングスの業績推移

  売上高 経常利益 純利益 純資産 総資産 自己資本比率
2015年(予) 2515億円 200億円 155億円 - - -
2014年 2376億円 160億円 121億円 1115億円 2495億円 44.4%
2013年 2359億円 83億円 54億円 870億円 2323億円 37.2%
2012年 1899億円 ▲72億円 ▲134億円 812億円 2350億円 34.3%
2011年 2500億円 122億円 46億円 905億円 2453億円 36.7%