オンコセラピー・サイエンスは、2019年2月15日、MELK阻害剤OTS167で乳がんに対する第1相臨床試験を開始すると発表した。対象はトリプルネガティブ乳がんを含む乳がん患者。OTS167のカプセル剤による経口投与で安全性や推奨投与量の確認を目的とする。
OTS167は、ゲノム包括的遺伝子解析に基づいて発見された新規キナーゼのMELKを標的としたもの。がん幹細胞により強く効果が期待できる新しい作用秩序の分子標的治療薬。動物試験においては、肺がん、前立腺がん、乳がん、膵臓がんなんどに強力な抗腫瘍効果が確認されている。
OTS167は、米シカゴ大学とコーネル大学で、急性骨髄性白血病に対する静脈内投与における臨床試験を実施。オーストラリアでは健常成人を対象に経口投与による第1相臨床試験を終了。良好な経口吸収性を確認している。