2020年頃に5Gが導入される予定で、関連企業に商機が広がっている。5Gはデータの伝送速度が現行の4Gの100倍以上で、大容量通信に適した光ファイバーの需要が拡大する見通し。また、2020年以降には世界的に光ファイバーの需要が伸びる見込みだという。
5Gの国際規格の概要は2017年末にも固まる見通し。機器の開発には約1年かかるとされ、全国の基地局部品やサーバー、専用システムなどへの設備投資は2019年度にも開始される予定。
政府は官民で光ファイバーの能力を高める研究や技術開発に着手。総務省が所管する情報通信研究機構(NICT)が光ファイバーの基礎技術研究を進める。民間とも連携し、数年内に大容量のデータ送信技術にめどを付ける。
光ファイバー関連企業
企業 | 内容 |
信越化学工業 | 180億円を投じ、日本で2018年に工場増設。中国で生産能力を倍増させる |
古河電気工業 | 100億円を投じ、2018年度までに生産能力を2割増やす |
フジクラ | 通信ケーブルの軽量化につながる新製品を米国で増産 |
住友電気工業 | 中国での増産を検討 |
【信越化学工業】
光ファイバーの主要材料を増産。2015年6月に中国に光ファイバー用プリフォームの工場を建設すると発表。投資額は125億円。生産能力は40%増。稼働は2016年末。また、180億円を投資し、日本では鹿島工場に新しい工場建屋を2018年に増設。2019年の稼働を目指し中国子会社の生産能力を倍増する。
【古河電気工業】
光ファイバー製造拠点を増強。最大100億円を投資。2018年度までに生産能力を2割増やす計画。