世界最大の政府系ファンドであるノルウェー政府年金基金(SWF)は、債券投資を縮小したうえ、運用通貨を絞り込む方針。運用資産8兆クローネ(約112兆円)の3分の1を投資する債券運用で、通貨をドル、ユーロ、ポンドの3通貨に限定。株式の保有比率を6割から7割に引き上げる。

日本国債には債券運用の6%強にあたる1690億クローネを投資してきたが、保有比率を引き下げる方針。日本国債市場は、日銀が大量に国債を購入する状況が続き、値動きがなくなっている。SWFは日本国際の市場規模は大きいが、流動性は低いと判断した。

長期資金を投じるSWFが市場から遠のけば、長期金利の動きが不安定になる可能性は残る。満期も最長10年とし、超長期債への投資は手控える見通し。