UACJは2016年11月29日、550億円を投じてタイと米国での生産能力を4割増やすと発表。UACJは、アルミを薄く延ばし飲料缶や自動車ボディー向けの板に加工する圧延事業で世界3位と国内勢では本格的な圧延拠点を持つ唯一のメーカーだが、界最大手のノベリスとの生産能力は2倍以上の開きがある。東南アジアは米ノベリスと米アルコアグループも手薄なため、市場環境を好機とみて2強との差をつめる狙い。
タイでは550億円を投じ15年に本格稼働したラヨン製造所に新たに約370億円を投資。19年6月に年32万トンと約8割増える計画。米国ではローガン工場に約180億円を追加で投資し、飲料缶や自動車に使うパネル材に加工する前の原板を増産する。生産能力は19年4月に年間40万トンと25%高める。これにより両国を合わせた海外生産能力は国内に並ぶ年間約70万トンとなる。
UACJ タイ・米に積極投資でアルミ圧延能力を増強
【タイ】
項目 | 内容 |
投資金額 | 370億円の追加投資 |
対象 | ラヨン製造所 |
生産能力 | 32万トン/年 |
生産時期 | 19年6月 |
【米国】
項目 | 内容 |
投資金額 | 180億円の追加投資 |
対象 | ローガン工場 |
生産能力 | 40万トン/年 |
生産時期 | 19年4月 |