2016年は仮想現実(VR)技術で端末の一般向け発売が相次ぐ。ソニーはプレイステーション4に対応した専用端末「プレイステーションVR」を2016年10月13日に発売する。米フェイスブック傘下のオキュラスVRは「オキュラスリフト」を3月に、台湾HTCは「Vine」を4月に発売した。

また、米マイクロソフトはVRや4K映像に対応した「Xbox One」の次世代機を2017年の年末商戦に合わせて発売。任天堂は2017年3月に次世代家庭用ゲーム機「NX」を発売し、VR対応がなされるとの見方がある。

米ゴールドマンサックスは、VR・AR関連機器の市場規模が現在の350億ドルから2025年に最大1100億ドル(約12兆4000億円)になると予測する。安価な対応端末の出現が市場を牽引。当面はゲームやビデオなどのコンテンツが中心だが、市場拡大に伴い医療や教育など社会課題の解決に役立つ技術へと進化する見通し。今後の成長市場としての期待が高い。

なお、VR関連企業の動きでは、グリーが台湾HTCと日本国内におけるVR業務で連携。国内のテーマパークやアミューズメント施設、カラオケ、ショッピングセンターなどにVR体験の提供を共同で推進する。


主なVR端末

  ソニー オキュラスVR HTC マイクロソフト
VR機器 プレイステーションVR オキュラスリフト Vive Xbox Oneの次世代機
発売 2016年10月 2016年3月 2016年4月 2017年の年末商戦
価格 4万4980円 8万3000円 10万7800円 -
概要 PS4に接続して使用 PCとつなぎゲームなど 利用者の動作を映像に反映 -
グリーと日本のVR業務で連携


VR・AR関連機器の見通し

項目 内容
市場規模 350億ドル→2025年1100億ドル
発展 ゲーム・ビデオ→医療・教育など