ヤマハの2016年~2018年の経営計画。2018年に売上高4650億円、営業利益550億円を目指す。400億円を設備投資に、500億円をM&Aを含む戦略投資に、100億円をマーケティングや研究開発費に充当する。配当性向は30%以上を目指す。楽器市場は今後大きな伸びが見込めないことから、音響機器事業を楽器に並ぶ規模に拡大する方針。
楽器事業では、収益性の高い電子機器を伸長。販売価格の見直しによる粗利改善などで利益率を改善する。音響機器事業では、音楽ホールなどに加えて店舗BGMや企業会議室への顧客拡大などから売上高を20%伸ばす。部品・装置事業では、半導体メーカーからソリューションベンダーに転換。車載、ホームヘルスケア、産業機器の領域で、音の技術を中心とするソリューションを提案し、第3の柱とする基盤を確立する。
2016年~2018年の経営計画
2015年 | 2018年 | |
売上高 | 4370億円 | 4650億円 |
営業利益 | 410億円 | 550億円 |
設備投資 | 400億円 | |
戦略投資 | 500億円 | |
マーケティング・研究開発 | 100億円 | |
配当性向 | 30% |
事業別戦略
【楽器事業】
収益性の高い電子機器を伸長。販売価格の見直しによる粗利改善などで利益率を改善する。売上高は1%増を見込む。
【音響機器事業】
信号処理とネットワーク技術の強みを活かした技術革新と顧客サポート強化で成長を加速。売上高を20%伸ばす。
業務用音響機器では、パートナーとなる設備事業社の付加価値を高める音響システムを提供。システムエンジニアリング・営業スタッフを全世界で増強。音楽ホールなどに加えて店舗BGM、企業会議室への顧客を拡大する。コンシューマー・オーディオ機器では、戦略商品であるMusicCastを中心に、顧客ニーズに合った自由自在な音楽視聴スタイルの提案を進める。
【部品・装置事業】
半導体メーカーからソリューションベンダーに転換。車載、ホームヘルスケア、産業機器の領域で、音の技術を中心とするソリューションを提案し、売上伸長を図る。
車載領域では、音のトータル提案に加え、環境に配慮した車社会実現に向けた熱電ソリューションの開発を進める。ホームヘルスケア市場に向けて、音とセンサー技術の応用による新しいソリューションを提案する。