東洋エンジニアリングは、2014年にブラジル事業などで230億円の特別損失を計上し、純利益が▲209億円となった。施工不要の手直しによるコスト増や検収遅れに伴う費用が増加した。

収益悪化の主な要因として、受注不振の時期に無理な受注があったことやリスク評価の甘さがあったこと、事業規模の拡大の中でキーパーソンが不足し業務品質が低下したこと、拠点分散型のプロジェクト管理が不十分だったことなどをあげている。

東洋エンジニアリングは、2015年5月14日、再建計画を発表。2017年に売上高4500億円、経常利益90億円、純利益60億円を目指す。グループ経営企画本部を新設。経営執行会議の下部組織としてグループ運営委員会を設置し、グループ事業リスクのモニタリングを強化。グループ会社のプロジェクト遂行能力の強化と利益目標管理の徹底を行う。


東洋エンジ 2015~2017年の経営計画

  2015年 2016年 2017年
売上高 3400億円 4900億円 4500億円
営業利益 25億円 100億円 80億円
経常利益 45億円 110億円 90億円
純利益 30億円 70億円 60億円


業績推移

問題のブラジル事業は2015年度にプロジェクト全体として8割弱まで進捗。2016年度に完工し、止血される見通し。

  売上高 経常利益 純利益 純資産 総資産 自己資本比率
2016年(予) 4500億円 105億円 50億円 - - -
2015年 2998億円 38億円 30億円 510億円 3218億円 15.8%
2014年 3114億円 ▲252億円 ▲209億円 449億円 2616億円 17.2%
2013年 2301億円 49億円 9.6億円 748億円 2574億円 28.5%
2012年 2287億円 40億円 14億円 710億円 2406億円 28.9%
2011年 1578億円 51億円 37億円 692億円 2224億円 30.1%