吉野家ホールディングスは、2014年7月25日、株式売出などで最大約173億円を調達すると発表。8月4日に処分価格が1341円に決定し、約160億円を調達することになった。調達する資金は90億円を国内外の店舗・システム投資などの設備投資に、残額を借入金返済の一部に充当する。最大で発行済み株式総数の18.9%を売り出す。また、発行済み株式総数の3.5%を消却する。

吉野家ホールディングスは、牛丼の「吉野家」、寿司の「京樽」、ステーキレストランチェーンの「ドン」、セルフ式うどんチェーンの「はなまるうどん」などを展開。2014年6月末時点で10の国と地域に635店舗を展開している。

女性やファミリー層の店舗へのアクセスしやすさを向上させるため、生活立地への出店やドライブスルーの設置を加速。店舗レイアウトの変更を含む改装を行う。

海外事業については、アジアを中心とした出店を行う。特に中国の新たなエリアへの進出に注力し、海外の利益貢献度を高める。また、マレーシアへも進出方針。「吉野家」「はなまる」ブランドで出店を図り、現地企業とパートナーシップを構築する計画。


株式売出概要

払込期日 2014年8月11日~2014年8月14日
1単元株式数 100株
引受人 野村證券
公募・売出 1090万株
オーバーアロットメント 160万株
処分価格 1341円

【発行済み株式総数推移】

  売出前 売出後
発行済み株式総数 66240500株 63940500株
吉野家HD保有分 14842300株 42300株

【資金使途】
 調達する資金は90億円を国内外の店舗・システム投資などの設備投資に、残額を借入金返済の一部に充当する。期間は2015年2月まで。

充当額 内容 期間
90億円 国内外の店舗・システム投資 ~2015年2月
残額 借入金の返済


業績 

  売上高 経常利益 純利益 純資産 総資産 自己資本比率
2014年(予) 1750億円 37億円 10億円 - - -
2013年 1734億円 32億円 6.9億円 434億円 955億円 44.8%
2012年 1645億円 24億円 ▲3.6億円 433億円 913億円 46.8%
2011年 1658億円 53億円 13億円 455億円 943億円 46.7%
2010年 1713億円 55億円 3.8億円 461億円 970億円 43.6%

【借入金】

  2010年 2011年 2012年 2013年
借入金 282億円 272億円 263億円 290億円