エイチ・アイ・エスは、2014年7月30日、2019年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債(CB)で200億円調達すると発表した。年限は5年で利率はゼロ。転換価額は4697円で、新株予約権が全て転換価額で行使された場合、6.57%の希薄化となる。
旅行予約システムの開発・改修など旅行事業に62億円、ハウステンボスのホテル建設などテーマパーク事業に35億円、熊本市の中心市街地における複合施設建設に55億円、航空機材の調達など運輸事業に50億円を充当する。
中長期戦略として「国内旅行の強化」「訪日旅行の促進」「海外におけるアウトバウンド事業の拡大」を推進する。主力の旅行事業における店舗設備や旅行予約システムの拡充や魅力ある旅行商材を安定的に供給する体制の整備を進める。運輸・宿泊・エンターテイメントなどを内製化することで、収益力の向上を目指す。
CB発行概要
項目 | 内容 |
社債総額 | 200億円 |
利率 | 0% |
発行 | 2014年8月15日 |
償還 | 2019年8月30日 |
転換価額 | 4697円 |
発行時株価 | 3355円(2014年7月30日) |
希薄化 | 6.57% |
【調達資金使途】
旅行予約システムの開発・改修など旅行事業に62億円、ハウステンボスのホテル建設などテーマパーク事業に35億円、熊本市の中心市街地における複合施設建設に55億円、航空機材の調達など運輸事業に50億円を充当する。
セグメント | 充当額 | 内容 | |
旅行事業 | 62億円 | 50億円 | 旅行予約システムの開発・改修 |
10億円 | 事務所・店舗設備拡充 | ||
2億円 | 観光旅行バス購入 | ||
テーマパーク事業 | 35億円 | 23億円 | ハウステンボスのホテル建設資金 |
12億円 | ハウステンボスの既存設備の改修 | ||
九州産業交通 | 55億円 | 55億円 | 熊本市の中心市街地に複合施設を建設 |
運輸 | 50億円 | 40億円 | 航空機材の調達 |
10億円 | 新規路線開設 |
業績
売上高 | 経常利益 | 純利益 | 純資産 | 総資産 | 自己資本比率 | |
2014年(予) | 5390億円 | 172億円 | 90億円 | - | - | - |
2013年 | 4794億円 | 152億円 | 89億円 | 906億円 | 2159億円 | 36.6% |
2012年 | 4314億円 | 134億円 | 93億円 | 767億円 | 1734億円 | 39% |
2011年 | 3808億円 | 110億円 | 83億円 | 655億円 | 1390億円 | 45.3% |
2010年 | 3480億円 | 50億円 | 33億円 | 574億円 | 1205億円 | 46% |
【セグメント別】
セグメント | 業績 | 2011年 | 2012年 | 2013年 |
旅行 | 売上高 | 3656億円 | 4073億円 | 4313億円 |
営業利益 | 100億円 | 113億円 | 79億円 | |
ホテル | 売上高 | 22億円 | 27億円 | 44億円 |
営業利益 | ▲0.2億円 | ▲2.3億円 | ▲1.1億円 | |
テーマパーク | 売上高 | 133億円 | 159億円 | 205億円 |
営業利益 | 9.8億円 | 26億円 | 50億円 | |
運輸 | 売上高 | - | 1.5億円 | 0.9億円 |
営業利益 | - | ▲11億円 | ▲10億円 | |
九州産交 | 売上高 | - | 61億円 | 252億円 |
営業利益 | - | 2.7億円 | 13億円 |
経営戦略
中長期戦略として「国内旅行の強化」「訪日旅行の促進」「海外におけるアウトバウンド事業の拡大」を推進する。主力の旅行事業における店舗設備や旅行予約システムの拡充や魅力ある旅行商材を安定的に供給する体制の整備を進める。
海外事業では、成長機会が大きいタイやインドネシア、ベトナムを重点地域とし、事業展開を加速させる。
アジアの旅行需要拡大に備え、供給不足となることが内容に運輸・宿泊・エンターテイメントなどを内製化することで収益力の向上を目指す。