サントリー食品インターナショナルはサントリーホールディングスの主力子会社で、清涼飲料水を手がける。コーヒー飲料「BOSS」や茶飲料「伊右衛門」など競争力の高いブランドを持ち、国内清涼飲料シェア20%とコカ・コーラグループに次ぐ2位に付ける。2020年までに売上高2兆円、海外売上高比率を現在の30%から50%に引き上げることを目標にしている。
2013年7月に東京証券取引所に上場。新株とサントリーHDの保有株売出を合わせて、市場から3900億円を調達した。調達した資金は2000億円を海外でのM&Aに充てる方針としており、2013年9月に英製薬大手グラクソ・スミスクラインが持つ飲料ブランド「ルコゼート」と「ライビーナ」を2106億円で買収した。また、飲料業界首位を目指すために国内での買収にも意欲を示している。
経営戦略
2020年に売上高2兆円を経営目標に掲げる。1兆5000億円~1兆6000億円までは既存事業で伸ばし、残りは戦略投資を積み上げる計画。2013年7月の株式上場で調達した資金3900億円のうち2000億円を海外でのM&Aに充てる計画で、2013年9月に英製薬大手グラクソ・スミスクラインから2106億円で2つの飲料ブランドを買収。また、飲料業界首位を目指すために国内での買収にも意欲を示している。
経営目標 | 項目 |
2020年 | 売上高2兆円 |
売上高 | 平均年率5%以上の成長 |
EBITDA | 平均年率1桁台後半以上の成長 |
【国内】
重点ブランド強化として「BOSS」「伊右衛門」「ペプシ」など主力ブランド力を強化。自動販売機ビジネスの強化として設置場所の開拓活動を進めると共に省エネ自動販売機など新機材への投資、商品補填活動の無駄を省くための自動販売機無線オンライン化などに取り組む。
【国際】
「オランジーナ」「V」などコアブランド強化と共に、新興市場であるベトナムでの事業開始やインドネシアでの事業拡大、中東・アフリカ・ラテンアメリカ市場での事業開発を模索する。
【シェア】
英調査会社ユーロモニターによると、サントリー食品の2012年世界シェアは2.6%で4位。米コカ・コーラの26%、ペプシコの11%とは大きな差があるも、ネスレの2.8%には近接している。
英飲料ブランド買収
2013年9月9日、英製薬大手グラクソ・スミスクラインが持つ飲料ブランドである栄養ドリンクの「ルコゼート」と子供向け飲料「ライビーナ」を買収すると発表した。買収額は2106億円。「オランジーナ」との相乗効果を見込む。
買収額 | 「ルコゼート」「ライビーナ」事業 | |||
売上高 | 売上総利益 | 資産 | 負債 | |
2106億円 | 797億円 | 379億円 | 273億円 | 0億円 |