ビットアイル(3811)は、主にクラウドサービスとデータセンターサービス事業を展開している。2013年7月に東証1部に上場。約19億円を調達した。調達した資金は全額を2014年8月までに新たなデータセンター建設のための設備投資資金に充当する。 国内ITアウトソーシングサービス市場は、2010年の2兆7016億円から2015年には3兆1555億円になると見込まれている。インターネット資産に対する企業の考え方が「所有」から「利用」に変わってきていることから、クラウドコンピューティングやSaaSなどのサービス需要が高まることが見込まれている。 ビットアイルは2014年7月期から2016年7月期までの経営計画を発表。2013年の売上高166億円、経常利益27億円から2016年7月期までに売上高250億円、経常利益43億円への成長を見込む。


ビットアイル 主要業績指数推移

  売上高 経常利益 純利益 純資産 総資産 自己資本比率
2013年 166億円 27億円 17億円 121億円 345億円 34.2%
2012年 147億円 24億円 13億円 82億円 281億円 28.7%
2011年 119億円 17億円 9億円 71億円 277億円 25.3%
2010年 97億円 10億円 6億円 63億円 268億円 23.2%
2009年 78億円 6億円 3億円 58億円 252億円 22.7%
2008年 68億円 11億円 5億円 55億円 168億円 32.3%

【主な販売相手先】

相手先 2011年 2012年 2013年
金額 割合 金額 割合 金額 割合
グリー 14億円 11.8% 21億円 14.8% 23億円 13.8%
KDDI - - 15億円 10.6% 18億円 10.8%

【セグメント別業績推移】

セグメント 2012年 2013年
金額 前年比 金額 前年比
iDCサービス 103億円 119.5% 107億円 103.8%
マネージドサービス 32億円 139.6% 43億円 134.3%
ソリューションサービス 11億円 119.5% 15億円 136.3%

【iDCサービス】
サーバーやネットワーク機器を最適なセキュリティ・電源設備・空調設備環境のなかで預かるサービスや複数のプロバイダやキャリアへの接続を提供するサービス。iDCサービスが属するデータセンター市場は2011年の1兆221億円から2012年には1兆1488億円に達し、その後も10%超の成長が見込まれている。

【マネージドサービス】
iDCサービス利用企業を中心に、ハード面を含めたサーバー環境の構築からその管理運用までをサポートするサービス。サーバーを保有せず、必要な時に必要な分だけ利用できる「クラウドサービス」、サーバーや通信機器の障害対応などを代替して行う「運用サービス」など。

【ソリューションサービス】
企業に合ったシステムやネットワークをコンサルティング・提供・構築する「システムインテグレーションサービス」や顧客企業の業務を一括して請け負うアウトソーシングサービスを提供する「エンジニアリングサービス」など。


経営計画 2014年7月期~2016年7月期)

 第5データセンター開設を2014年11月に変更。東証1部に上場したことによるブランド力強化を背景に、大口・OEM案件獲得を目指す。また、メガソーラーの建設や、一般企業の顧客層拡大のためのM&Aを検討する。

  売上高 営業利益 経常利益 経常利率
2016年 250億円 46億円 43億円 17.2%
2015年 215億円 40億円 37億円 17.2%
2014年 188億円 35億円 32億円 17%