米研究者グループは実験用の皿の中でヒトの皮膚由来の幹細胞から骨のかけらをつくり、マウスの中に移植することに成功した。 デペッポ博士ら研究チームは分化細胞を未分化細胞に変化させるリプログラミングという手法を用い、ヒトの皮膚細胞を体の他の全ての細胞になれる胚性幹細胞に転換した。 特定の化学物質を添加すると、幹細胞は最終的に骨を形成するような細胞になった。この骨細胞を一種のスカフォールドに置き、成長して立体構造になるように育てた。このスカフォールドに骨細胞を植え付けた後、それをバイオリアクターの中に置き、栄養分を供給したり不純物を除去したりすると、骨のかけらが育成した。この骨のかけらを免疫システムのないマウスに埋め込んだところ、血管がマウスの体から骨の内部に浸透し始めたという。 今後は動物の体内でも骨の損傷を修復できるかを見極めるとしている。 【[iPS細胞関連情報へ[1987]]】