モルフォの10月本決算の中間期にあたる11-4月決算では、営業利益が0.5%減の4億2600万円、純利益が26.1%減の2億5800万円となった。通期業績は据え置いているが、足元の利益水準と高株価の乖離が意識されそうだ。
ディープラーニング(深層学習)を用いたネットワークビジネスに注力しており、建設やFA(工場自動化)で、複数の試作案件を獲得しているが、売上規模は1億2000万円と規模が小さい。ただし、売上は倍増しており、前期の赤字から黒字転換を果たしているため、この事業への期待は残る。
依然としてスマートフォン中心のカメラデバイスへの依存度が高いため、ネットワークビジネスの加速が求められる。外貨預金や外貨建て債権を保有するため、急激な円高で為替差損6100万円も計上している。
また、モルフォは2015年12月にデンソーと資本業務提携。ディープラーニングを利用した新しい画像認識技術を使用。自動車のドアミラーやバックミラーを車載カメラの映像で代替させる「電子ミラー」を開発する。デンソーと資本提携で調達する約12億円は、9.5億円を車載機器向け応用技術の開発に、2.7億円をマーケティングその他運転資金に充当する。