三菱鉛筆は、セルロースナノファイバー(CNF)をインクの増粘剤に採用したボールペンを発売する。昨年から北米や欧州では発売していたが、日本では伊勢志摩サミットの応援アイテムとして売りだし、認知度を上げる。

CNFを増粘剤に使うと書き味はなめらかで、インクが垂れにくい特性がある。一般的なCNFより繊維が数十分の1と細かく、インクの粘度が高い第一工業製薬製の増粘剤「レオクリスタ」が使用されている。

CNFは鉄以上に軽量で強いという特性があり、自動車や航空機への応用が期待されているが、炭素繊維同様に普及は遅い。ゲルボールインクで三菱鉛筆と組み、世界初のCNF実用化に成功しただけに、知名度を活かした普及が期待される。