厚生労働省は、2015年9月2日、2種類の再生医療製品の製造販売承認を了承した。
1つは重篤心不全患者の太ももの筋肉から採取した細胞をシート状に培養し、心臓に貼る心筋シート。承認期間は5年間という条件付きで、この間に使用患者の情報を基に有効性を判断する。
心筋シートはテルモと大阪大学が共同研究開発。心筋梗塞や狭心症など「虚血性心筋症」の重篤患者が対象。国内では約1000~2000人の対象患者がいるとみられる。年20~30人の利用が見込まれるという。
もう1つは、骨髄移植後にみられる合併症である急性移植片対宿主病(GVHD)に対する細胞医薬品。JCRファーマが製造販売する人の間葉系幹細胞という細胞で、GVHDの原因となる免疫細胞の働きを抑える。年に500人ほどの利用が見込まれているという。
再生医療製品の承認
再生医療製品 | 企業 | 対象 |
心筋シート | テルモ | 虚血性心筋症 |
細胞医薬品 | JCRファーマ | 急性移植片対宿主病 |