国による自動運転実現に向けた取組や行程情報をまとめた。2015年をめどに同一車線における車の連続走行技術を確立し、2020年頃に道路工事や交通事故の情報を提供。車線変更の自動化を可能にし、2020年代には合流車両の接近情報や車線ごとの交通量などの情報を受け取り、運転手がほとんど操作しなくても車が高速道路全体を走行できる状態を達成する見通し。
自動運転実現に向けた主な流れ
年 | 行程 |
2015年 | 同一車線における車の連続走行技術確立 |
2017年 | 運転手の操作がほぼ不要な車の公道での実証実験を可能に |
2018年 | 映像データベースを整備 |
2019年 | 危険予測技術を実用化 |
2020年 | 道路工事や交通事故情報の提供 車線変更の自動化 |
専用の道路で商業運行開始 | |
自動駐車技術を実用化 | |
2021年以降 | トラックの後ろを隊列走行する無人トラックを実用化 |
2020年代 | 自動運転で高速道路全体を走行 |
規制緩和
道路交通法や車両法などの規制を見直し、2017年までに運転手の操作がほぼ不要な車の公道での実証を可能にする。
映像データベース
経済産業省は自動運転車メーカーの自動走行システム開発に役立つ映像データベースを2018年までに整備する。人や動物の飛び出しや落下など運転中に遭遇する恐れがある様々な出来事の資料映像を蓄積しデータ化。メーカーが共通で使えるようにし、各社の負担を減らす。データベース構築は、一般社団法人の日本自動車研究所を中心に推進する。
予測技術の開発
日本自動車研究所(JARI)とNEC、パイオニア、ZMPは自動運転システムであらかじめ危険を予測し、運転に反映させる予測技術の開発に着手。2019年の実用化を目指す。ZMPが開発するドライブレコーダーで車の周囲の様子と運転手の顔の向き、視線、手足の動きなどを記録。パイオニアは全国の道路上で急ブレーキが踏まれやすい地点のデータを提供。NECは人が危険を予測する際の思考パターンを分析し、自動運転プログラムを作り上げる。経済産業省も関わり、5年間で約10億円の予算を見込む。
企業 | 内容 |
ZMP | ドライブレコーダーで車の周囲と運転手の動きを記録 |
パイオニア | 急ブレーキが踏まれやすい地点のデータを提供 |
NEC | 人の思考パターンを分析し、プログラムを作成 |
自動運転技術についての評価試験
国土交通省は2014年度から自動ブレーキ性能について試験し、結果を公表する見通し。また、車線からはみ出しそうになると警報を鳴らす装置など、自動運転技術についての評価試験を導入する考え。
年 | 評価試験 |
2014年 | 車両に対するブレーキ性能 |
車線からはみ出しそうになると警告する装置 | |
2015年 | 車両回りを映す再度カメラ |
2016年 | 歩行者に対する衝突被害軽減ブレーキ性能 |
ハンドル操作支援装置 | |
夜に歩行者を検知し、警報を鳴らす装置 |