2014年1月30日、任天堂(7974)・岩田聡社長は経営方針説明会でスマートフォンの活用について「任天堂のソフトを供給するつもりはない」とし、ゲーム機とソフトを両輪とした現在のビジネスモデルを維持する方針を示した。
任天堂は収益拡大のため、健康をテーマにした新規事業を2015年度に開始。マリオなど自社ゲームキャラクターを活用した版権ビジネスも拡大する計画。岩田社長は「ノンウエアラブル(身につける必要がない)、楽しく継続するなどをテーマに、娯楽企業らしい健康促進サービスを提供する」と述べた。
{主要業績指数推移}
|
売上高 |
経常利益 |
純利益 |
純資産 |
総資産 |
自己資本比率 |
2013年(予) |
5900億円 |
50億円 |
▲250億円 |
- |
- |
- |
2012年 |
6354億円 |
104億円 |
70億円 |
1兆2275億円 |
1兆4478億円 |
84.8% |
2011年 |
6476億円 |
▲608億円 |
▲432億円 |
1兆1910億円 |
1兆3684億円 |
87% |
2010年 |
1兆143億円 |
1281億円 |
776億円 |
1兆2818億円 |
1兆6342億円 |
78.4% |
2009年 |
1兆4343億円 |
3643億円 |
2286億円 |
1兆3365億円 |
1兆7609億円 |
75.9% |
【現金・有価証券等(2012年)】
現金・有価証券 |
金額及び主な金融商品 |
現金 |
4787億円 |
有価証券 |
4245億円 |
債券 |
787億円 |
譲渡性預金 |
2730億円 |
合同運用金銭信託 |
投資有価証券 |
1096億円 |
株式 |
140億円 |
|
バンダイナムコHD |
64億円 |
京都銀行 |
41億円 |
三菱UFJFG |
13億円 |
りそなHD |
3億円 |
債券 |
424億円 |
<自社株買い>

発行済株式総数7.82%を自社株買い。1000万株、1250億円。取得期間は2014年1月30日から2014年3月31日。
【販売台数推移】
機種 |
2013年(予) |
2012年 |
2011年 |
3DS |
ハード |
1800万台→1350万台 |
1395万台 |
1353万台 |
ソフト |
8000万本→6600万本 |
4961万本 |
3600万本 |
Wii |
ハード |
200万台→120万台 |
398万台 |
984万台 |
ソフト |
2000万本→2600万本 |
5061万本 |
1億237万本 |
Wii U |
ハード |
900万台→280万台 |
345万台 |
- |
ソフト |
3800万本→1900万本 |
1342万本 |
- |
{経営戦略}
ニンテンドー3DSについては、今後も継続してハードウェアの特徴を活かしたゲームやサービスを提案する。海外においても普及の勢いを確立し、更なる拡大を目指す。WII Uについては、本体の採算性向上に加え、ソフトウェアの充実やネットワークサービスを活用し普及に努める。
また、ゲームビジネスを取り巻く環境の変化に対応し、有料での追加コンテンツ配信やパッケージソフトのデジタル配信による販売を行うなど、デジタルビジネスの拡大にも取り組む。さらに、開発部門を再編し、ハード・ソフト開発の効率化やソフトメーカーとの共同開発、web系技術を使ったWii Uソフトウェアを開発できる環境の整備を進める。
なお、任天堂は柔軟な経営判断を行えるように特定の経営指標を目標として定めていない。