財務省は、2013年6月10日、5月の対内・対外証券投資を発表し、生命保険会社の海外の中長期債の売買が2ヶ月ぶりに売り越しに転じたことが明らかになった。
4月は4000億円の買い越しだったが、5月は7000億円の国外の中長期債を購入した一方、8000億円を売却したことから、差し引き1000億円の売り越しとなった。国内の長期金利が上昇したことで、高い利回りを求めて資金を海外に振り向ける必要性が薄れた。
また、国内では円安・株高を背景に長期金利が急上昇。生保の主要な投資先の1つである20年債の利回りが1%前半から1%後半まで上昇したことで、為替変動リスクやヘッジ手数料を考えると、外債より国内債を買った方が得策との認識が強まったとしている。
5月は、他の金融機関からの外債売りも多かった。
銀行部門による中長期債の対外投資は2.4兆円の売り越しとなり、2ヶ月連続して2兆円を超す外国債券の売却となった。