東芝は2016年に売上高7兆5000億円、営業利益4500億円、純利益2000億円を目標としている。ヘルスケア事業では画像診断システム中心の事業から、予防・予後まで事業領域を拡大。電力・社会インフラ事業では火力発電や再生可能エネルギーに注力。電子デバイス事業ではNAND型フラッシュメモリで最先端の微細化技術を継続して開発する。


経営計画

  2015年 2016年
売上高 7兆円 7兆5000億円
営業利益 4000億円 4500億円
純利益 1700億円 2000億円
研究開発費 1兆5000億円
設備投資 1兆2000億円


事業 

【ヘルスケア事業】
CT装置などの画像診断システム中心の事業から、予防・予後まで事業領域を広げる。病気の予防による社会保障費の抑制を主な目的とする。治療履歴などの医療情報と毎日のヘルスケア情報が各個人の健康記録として融合。ビッグデータ解析やクラウド構築などが進む見通し。東芝はヘルスケタのビッグデータ事業を強化する。

  2014年 2016年
売上高 4400億円 1兆円

【電力・社会インフラ事業】
 火力発電では、世界最高レベルの高効率・低排出量コンバインドサイクル発電システムを実現する。石炭火力では、インド拠点からの販売拡大。再生可能エネルギーでは、水力、地熱、太陽光、風力発電に注力する。原子力では、日本では新規制基準に対応した安全性を向上。海外では、米国・中国で受注している案件8件を進める。発電から送配電、電力消費を統括して制御するスマートグリッドでは連結子会社のランディス・ギアとの連携や企業買収などにより、中核技術をグループに拡充する。

  2014年 2016年
売上高 2兆円 2兆3000億円

【電子デバイス事業】
 NAND型フラッシュメモリで最先端の微細化技術を継続して開発。2014年4月から15ナノメートル製品の量産化を開始。三次元構造の次世代NAND型フラッシュメモリも2014年度中にサンプル出荷を目指す。

  2014年 2016年
売上高 1兆7000億円 2兆2000億円

【ライススタイル事業】
 テレビ事業・パソコン事業では、事業の軽量化、注力領域への人材シフトを進め、事業の採算化に向けて構造改革を実施。白物家電事業では大半の製品を海外で製造しており、円安が収益を圧迫。円安対策を進める。

  2014年 2016年
売上高 1兆3000億円 1兆4000億円

 

ASEAN地域 

ASEAN地域で2020年度に2013年度の約2倍以上となる売上高7000億円を目指す。2019年までに約1000億円を投資。火力・水力・地熱など発電プラントの建設や安定的な送配電網を確立。エネルギーを安定供給するシステムを構築する。

項目 2020年
売上高 7000億円
投資額 1000億円